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1997年の記録
目録
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このページの本たち
ガダラの豚』中島らも
人喰いの時代』山田正紀
魂の駆動体』神林長平
火の壁』伊野上裕伸
恐竜レッドの生き方』ロバート・T・バッカー
 
重耳』宮城谷昌光
我が月は緑』今日泊亜蘭
SFバカ本』大原まり子・岬 兄悟/編
五分後の世界』村上 龍
アド・バード』椎名 誠

 
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1997年01月01日
中島らも『ガダラの豚』集英社

 さまざまな要素がちりばめられた、オカルティックな話です。
 もう、なんて説明すればいいんだか分からないくらいおもしろかった!
 テレビ局、新興宗教、アフリカのケニアと舞台は移り、ヤマ、ヤマ、ヤマの連続! ラストがしりすぼみ的なのが中島らもらしい。
 オカルト好きさんにはおすすめの一冊です。ラストでがっくりくるかもしれませんけど。


 
 
 
 
1997年01月05日
山田正紀『人喰いの時代』徳間文庫

 ミステリーものです。
 短編5+中編の構成で、短編の方はそれほどでもなかったけど中編読んだら「さすがは山田正紀!」ってカンジ。色々書くとネタがばれるから知りたかったら読んでみて下さい。(順番通りに読むこと!)
 でも、山田正紀の本にはいつもラストでがっくしさせられます。今回も例外にあらず。なんか釈然としてない…。
 それでもおすすめします。


 
 
 
 
1997年01月10日
神林長平『魂の駆動体』波書房

 SFです。
 未来の日本が舞台。
 サイエンス・ファンタジーと言えなくもない…。
 話の中心に「クルマ」がすえられているので、まったくの機械オンチにはかなりキツイかも。私も、ところどころすっとばして読んでました。


 
 
 
 
1997年01月15日
伊野上裕伸『火の壁』文芸春秋

 現役損害保険調査員の手により書かれた調査員ものミステリー。
 いかにも初長編って感じ。けど、おもしろいよ、これは。
 まず、犯人とおぼしき男がいて、まわりを固めていくパターン。本当は真犯人は別にいるんじゃないの? と疑いながら読んでました。
 実際のところは……?
 ぜひその目で確かめてみてください。
 ラストはイマイチかも…。


 
 
 
 
1997年01月22日
ロバート・T・バッカー(鴻巣友季子/訳)
『恐竜レッドの生き方』新潮文庫

 バッカーという博士はなんでも、映画「ジュラシック・パーク」で恐竜考証をした人なんだそうで。
 赤鼻のラプトルのメスを中心に展開する「白亜紀の1年」という期間有小説。
 恐竜好きにはたまらんだろうな。


 
 
 
 
1997年03月05日
宮城谷昌光『重耳』全三巻・講談社

 直木賞作家の中国春秋ものです。
 物語というより、研究発表的。中国もの、まるきり分かりませーん、でも興味はあるの…という方におすすめ。とにかく書き方がやさしくて表現がうまい。その代わり脱線が多い…。
 宣伝文句の「放浪の王子の〜云々」というのはどうかな。放浪モノだと思ってました。


 
 
 
 
1997年03月14日
今日泊亜蘭『我が月は緑』上下巻・早川書房

 SF大作。
 月が主な舞台です。
 タイトルからしてマジメ〜なSFかと思ったけど半分間違い。ナンセンス世界に片足つっこんでます。しかししかし、その知識量たるやすさまじいものがあります。たぶん。戦前は翻訳家だったそうです。
 フェミニストは怒るかもな、この話。なんせ作者、1912年生まれ。仕方ないよなー。


 
 
 
 
1997年04月01日
大原まり子・岬 兄悟/編
『SFバカ本
』ジャストシステム

 ジャンル「SF」のバカ話の短編集です。
 2人の編者の他、梶尾真治/斎藤綾子/高井信/中井紀夫/火浦功/村田基/森奈津子…が寄せてます。
 SF知らない人がこの本読むと「SF=下ネタ」ととられそうで、ちょっとこわい…。こういうおバカなアンソロジーってあんまりないですからねェ。
 予備知識はいりません。たぶん。


 
 
 
 
1997年05月05日
村上 龍『五分後の世界』幻冬舎

 予備知識もなしに、ポーンと読んでもらいたい一冊。
 ただ一つ注意。1センテンスがすっごく長いです。ところどころ、この読点は=句点なんだゾと自分にいいきかせた方がいいかもしれない。
 読むならマジになろう!


 
 
 
 
1997年05月23日
椎名 誠『アド・バード』集英社

 途中あきました。
 でもすべての項目がきっちり主人公に関連してるので、すっごくおもしろい。とにかく発想とネーミングがイカス! おどろおどろしい世紀末的世界をかわいらしく演出。
 行方不明の父親はどこに?
 アド・バードとは?
 ターターさんとオットマン(グループ)の対決の行方は?

 
 

 
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