ホラー・コメディ。
心ならずとも悪魔を呼びだしてしまった神学生と悪魔“キャッチ”の旅の終わりを描くはなし。
主役は神学生だけではない。この世界に登場するキャラクターすべてが主役なのだ。手広い分、ワケが分からなくなる人もいるかと思うが、それはそれで仕方ないことだ。ワタシは好きだな。個人が生きてる物語は、世界も生きているのだから。
ウワサ話調に仕上げた短編ほ練り合あわせた一冊。
Aから聞いたはなしだが、そのAも別のBから聞いた、といったパターン。パターンものは数編だけだとただそれだけのことだが、まとまった量となるとすざまじい。
行間すべてからTOKIOがにじみでてくるようではないか。終わりがまた良かった。
TOKIOのはなしに完結はないのだ。
ポスト・サイバーパンクの旗手らしいコールダーの自動人形(オートマタ)三部作と、近未来衣服SF(洋服に意識がある)の一本を収録。
これらの作品と同じくらい長い巽孝之氏の解説もあったが、失礼ながらあんまり読まなかった。童話調作家の長野まゆみ氏のあとがきを読んでしまって以来、そのテの文章はマジメに読まないようにしているのだ。その理由とは……? 知りたい人は長野まゆみを読もう。
古書にまつわる短編集。
古書収集家について知りたい方におすすめ。
人間が生まれてくるまでの(前世と今世の狭間の)はなし。
理屈っぽいのが好きな人にはおすすめ。
メジャーな観光地の昔語りもの。
遺跡を眺めながら昔の人に思いを馳せたい人におすすめ。
ハードじゃないけど、本物のSF。
人工臓器製造を独占していたライトジーン社が解体されたあとの話。会社は解体されても技術は残る。しかもその技術は、臓器崩壊におそわれている人類になくてはならないもの。これでけでもなにかありそうでしょ?
そのうえ、人工人間であり超能力者である主役は、超能力は人類の退化だと言い切るのだ。うーん、めずらしい…。
しかし、問題点が一つ。神林長平ってすごくクセのある作家なので、それが好きになれるかどうか…。私は好きだ。
寓話2本を絵本調に仕立てた本。
別段めずらしさはなし。ただ岩波のカラーではないような気がして、そういう意味でおもしろい。岩波書店の本は字組みが好きではなくてあまり読まないのだが。
ニュースステーション(テレビ朝日)の久米宏調にニュースを紹介し、それについて物語る短編集。通常ならニュースにならないような出来事も見事にニュース化していて、さすがは村上政彦。
風水もの。いきなりシリーズ4作目。
主役の風水師に超ムカツイた。女をなんだと思ってんだ。
ムカムカしながら、ほとんど意地で読んだ久しぶりの本。読了までに二週間もかけちまった。