読む、というより聞く、のほうが近いか? 電子ブック版です。クリック・ブックの名前のとおり、クリックしないことには始まらないです。ただ読むだけ、ただ聞くだけ、なら、楽なんですけどね。
同じ趣旨の『ルル』というクリック・ブックもあります。個人的には、こちらのほうが……。お試しあれ。
[概略:2005年5月21日追記]
悪魔に作られた鏡は、良いものを消滅させ、悪いものを増幅させる魔法の力を持っていた。悪魔は、あやまってこの鏡を割ってしまう。
少女ゲルダと少年カイは大の仲良し。しかし、悪魔の鏡の破片がカイの目と心臓に入り、カイは一変。ついには雪の女王に魅せられ、氷の国へと行ってしまった。残されたゲルダは、カイを捜しに旅立つ。数々の冒険の末、カイと再会を果たすが……。
上巻の早い段階で、なにかが起きるんじゃないかといった気配が、にじみ出てきてます。
ゾクゾクきますね、こういうのは。
下巻は、明け方までかけて一気に読みました。が、むさぼり読んでいたかというと、ちょっと……。当初のゾクゾク感はどこへやら。少々長丁場だったこともあり、なんか流されてここまできてしまった感じがします。追われるものから追うものへと、視点が変化したせいかもしれません。
たまにはアンソロジーを読みたいなぁと思って……。幻想数学短編集です。
エドワード・P・ミッチェル「タキポンプ」・・・無限の速度についての物語です。数学用語は注釈に頼りました。現役学生だったら、すんなり読めただろうなぁと思うと、少し損した気分です。
ロバート・A・ハインライン「歪んだ家」・・・四次元(超立方体)の家の物語です。昔、小学校の先生が「未来では世界は四次元になるんだ」といっていたのを思いだします。
A・J・ドイッチュ「メビウスという名の地下鉄」・・・閉じた空間の地下路線網で電車が丸ごと行方不明になる物語です。行方不明中の乗客はきちんと歳をとるのか、今にして思うと気になります。
H・ニアリング・Jr「数学のおまじない」・・・ダメ生徒を救うべく、教授がおまじないをする物語です。このダメ生徒のダメさ加減ときたら、けっこうすごいです。アメリカではこういう人も大学生になれるのかー……。
ブルース・エリオット「最後の魔術師」・・・内も外もない「クラインの壺」からの脱出に挑戦する魔術師の、関係者の物語です。火星人がでてきたりとSFの匂いがします。
ラッセル・マロニー「頑固な論理」・・・確率論の物語です。6頭のチンパンジーが100万年の間タイプライターをたたき続けたら、大英博物館の蔵書をすべて打ち出してしまう、という確率論です。
アーサー・ポージス「悪魔とサイモン・フラッグ」・・・世紀の難問「フェルマーの定理」の解を悪魔に問う物語です。
マンガです。SFです。
エメラルダスは、アニメ化された『銀河鉄道999』のエメラルダスの印象が強烈に残ってます。さすがに、それと少しちがうのでとまどいもあるのですが、やはりエメラルダスはエメラルダスだな、と意味不明なことを考えて読むのでした。
ナンセンス・コメディ・ファンタジィです。《マジカルランド》シリーズ5冊目。一応順番通りに読んでいるつもりなのですが、どうやら4冊目を飛ばしてしまったようです。いや、別に順番通りじゃなくても内容は分かりますが、なんか気になってしまって……。
しかし、だんだん、読むのが辛くなってきてます。もっとずっと若い人が読む本なんでしょうねぇ。装丁からしても。
少々頭がパンクしそうです。
最初、愚かにも「蟻」をハチと読んでいたので、意味がつながらなかったりしたのでした。途中で気がつきましたがね。アリだって。
読みはじめはかなりつっかえながらだったものの、ラストに近づくにつれ、この世界に染められていくのでした。しかし物語は終わってしまうのであった。
4年前に話題になった、第2回日本ホラー小説大賞、大賞受賞作です。
話題の本はたいてい4〜5年後に読んでいるので、まぁ、本人は今さらではないつもりですが、今さらなのかもしれません。
巻末に選評が載っているのですが、先に読まなくてよかったです。オチまで書いてある! 選者のあいだでは、オチの評判がよくなかったみたいですね。個人的には、ホラー小説大賞なのに「こわくない」ってことが気になるのですが……。まぁ、最近はジャンルの垣根が低くなってますから、許されてしまうのかもしれませんねぇ。それとも、こわくないっていうワタシの感覚がおかしいのでしょうか???
マンガです。全12巻を一気読み。
いきなりマンガから入った人は、謎の多いはなしだろうなぁ、と思うのでした。ワタシは当然のごとく、アニメ版のTVシリーズやら映画やらを観ているので、いいんですけどね
2年ばかり前に知人に薦められた本です。この2年間、心には留めていたものの機会に恵まれず、こんなにも時間がかかってしまいました。まぁ、薦められたまま忘れちゃった本とかもありますから2年なら短い方でしょう……。
さて、当書は「世界の終り」と「ハードボイルド・ワンダーランド」という2本の物語が交互に語られる構成になってます。物語とはまったく関係なく、主役の「私」が、さる団体の攻撃の対象になるんじゃないかと、人ごとながら心配になっています。
裏表紙の作品紹介には「意外な結末」とあったので、結末には大いに期待させられました。この結末を意外に思える人が、標準的な読書人なのでしょうねぇ、きっと。ブライアン・W・オールディス(伊藤典夫/訳)『地球の長い午後』のほうがインパクトが強い、と思うのでした。
そうそう、新潮文庫にはしおりがついているのでした。改めて考えてみると、新潮文庫を読むのは久しぶりです。どのくらい久しぶりかというと、もうなにも覚えていないくらい、久しぶりです。
カタカナ名が右から左へ、駆け抜けていきます。まぁ、聖書はそれなりに(かつて)読んでいたので、なんとかなってます。まったく始めての人はつらいかもしれませんね。
ラストは、収まるところに収まったって感じでした。