SF短編集。
表題作の「ブルー・シャンペン」は……無重量の特殊なプール〈バブル〉の主任救助員のクーパーは、撮影のためやってきたメガン・ギャロウェイと知り合った。ギャロウェイは体験テープ界の大スター。事故で半身附随になったが、ボディガイドの助けを得て自立している。しかし、ギャロウェイのテープの売り上げは落ちてきていて……。
他に「プッシャー」「タンゴ・チャーリーとフォックストロット・ロミオ」「選択の自由」「ブラックホールとロリポップ」「PRESS ENTER■」を収録。(※■は文字化けではありません)
とにかく、ヴァーリイ独自の世界が心地いい……。
アシモフの代表作である《銀河帝国興亡史》シリーズ、第一作。
400億をこす人口をかかえる帝国首都トランターは、繁栄を極めていた。しかし、その影で帝国は少しずつ崩壊してもいた……。天才科学者ハリ・セルダンは、心理歴史学をもちいて帝国の滅亡を算出する。滅亡後には三万年の暗黒時代がやってくることも……。
セルダンは、帝国滅亡後の暗黒時代を1000年に短縮するために、ふたつの“ファウンデーション”を設立する。
第一の“ファウンデーション”は辺境の惑星ターミナスにつくられた。その使命は「百科事典の編纂」。後世にあらゆる知識を残すためのものだ。しかし、それは仮の姿だった。
短編をまとめたもの。
主役が次々に交代していくので、まさに年表を読んでいる感じがしました。
それがまた、おもしろい。
アシモフの代表作である《銀河帝国興亡史》シリーズ、第二作。
惑星ターミナスにある第一“ファウンデーション”は、徐々に版図を拡大していた。しかし、衰退の途にある帝国も完全に滅び去ったわけではない。“ファウンデーション”は、帝国のベル・リオーズ将軍とついに正面切って対決することになった。
帝国との対決を描く「将軍」と、セリダンも予測できなかった突然変異体・ミュールとの闘いを描く「ザ・ミュール」の二部構成。
人間の心理がよくでてます。
アシモフの代表作である《銀河帝国興亡史》シリーズ、第三作。
設立から300年にして第一“ファウンデーション”は瓦解してしまった。超能力をもつ突然変異体・ミュールが相手では、まともに闘うこともできなかったのだ。かくして第一“ファウンデーション”はミュールの手に落ちた。ミュールは、つづいて第二“ファウンデーション”の探索にとりかかる。
第二“ファウンデーション”は、いったいどこにあるのか?
ミュールによる第二“ファウンデーション”捜しと、第一“ファウンデーション”による探索の二部構成。
どんでん、どんでん、どんでん返しで、最初に睨んだ結果に落ちつきました。
宇宙ものSF。
探検船〈ストリーカー〉は、人間も数人乗り合わせているが、人間によって知性化されたイルカたちの船だった。その最初の航宙の途中、辺境宙域で途方もない発見をする。それは、太古から漂流していたらしい大宇宙船団。銀河の科学水準を凌駕する船団は、全知的種族の〈始祖〉のものである可能性があった。
その発見を地球に送信してしまったがために、〈ストリーカー〉は銀河に覇を競う列強種族に追われるはめになる。なんとか超空間ジャンプでかわし、海洋惑星キスラップに身を隠した〈ストリーカー〉だったが、次々と列強種族が現れ絶体絶命に陥る。
いきなり世界観をおしつけられるので、理解できるまで苦労させられました。
短い時間を長い物語に仕立てた濃縮な一冊。
学園ミステリィ。
金城学園・マジック研究会の6人は黒ミサを行い、学園の「革命」に乗り出した。彼らを導くのは、謎の人物アスタロト。はじめはうまくいっていた黒ミサだったが、儀式の最中に殺人事件が起こってしまう。
かつて鷹見緋沙子名義で刊行されたもので「鷹見緋沙子になろうとした天藤真」といった感じのおはなしでした。
1970年代の、SF短編集。
アンソロジーはどれだけ名作をそろえようとも、自分に合わない話も入っている……と、しみじみ感じました。
収録作品は、
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
「接続された女」
ジーン・ウルフ「デス博士の島その他の物語」
ジョアンナ・ラス「変革のとき」
アーシュラ・K・ル・グィン
「アカシア種子文書の著者をめぐる考察ほか、『動物言語学会誌』からの抜粋」
ジョン・ヴァーリイ「逆行の夏」
マイクル・ビショップ「情けを分かつ者たちの館」
クリストファー・プリースト「限りなき夏」
バリントン・J・ベイリー「洞察鏡奇譚」
R・A・ラファティ「空(スカイ)」
フリッツ・ライバー「あの飛行船をつかまえろ」
ジョージ・R・R・マーティン「七たび戒めん、人を殺めるなかれと」
宇宙ものSF。
人類は、火星に「湖」をつくるため、極にある永久氷床を融解しようとする。計画はうまくいったが、その底からでてきたのはナスカの地上絵と同じものだった。やがて絵の解読がすすむと、木星の大気中に重要な秘密が隠されているらしいことが分かってくる。
一方、彗星源異常の特別探査にむかった“スペース・アロー”号は、なんの前触れもなく消息をたっていた。太陽系開発機構は調査をすすめ、原因がブラック・ホールにあることをつきとめる。しかもブラック・ホールは太陽に衝突するコースをとっていた。
人類滅亡の危機まで、あと二年……。
同名映画の脚本を元に小説化した作品。
中世風ファンタジー。
ジェイマス五世の摂政が息をひきとった。摂政は、己の老い先が短いことを予見し、ジェイマス五世のためにさまざまな策を残していた。たとえば、分別のある助言者をつけること。たとえば、賢い猫・ニフィを遺すこと……。
ある日、ジェイマス公の元に隣国・エグドリル王から書状が届く。エグドリル王は領土を拡大しつつある“熱心”な王だ。ジェイマス公は、猫・ニフィの承認を得て、エグドリル王を狩りに招待することにした。
猫好きにはたまらない(かもしれない)一冊。
ただし、猫の活躍ばかりを期待していると、ちょっと的外れな結果になるかも。
幻想的な童話的短編集。
《ムーミン》シリーズ。
彗星がむかってくるニュースに、ムーミン谷の住民たちは大騒ぎ。ムーミントロールはスニフと共に、天文台まで彗星を調べに行く決心をする。
《ムーミン》シリーズとしての刊行は二冊目ですが、ムーミンとスナフキン、そしてスノークのお嬢さんとの出会いがあるので最初に読むべき作品かもしれません。