超能力より異世界の方が信じられる!
ちょうど、スティーヴン・グールドの『ワイルドサイド −ぼくらの新世界−』を読んだところ。
チャーリーが相続した農場の納屋には、不思議なトンネルがあった。トンネルの向こうにあるのは見慣れた景色ではなく、見渡す限りの大自然。そこは、人間の存在しないもう一つの地球だった。
かつて量子力学(のさわり)をかじったので、そのせいもあるかもしれません。目に見えず決してたどりつけない異世界なんて、想像の産物のようですが、ありそう……。少なくとも、原理の分からない超能力よりは。
どっちもSFでは1ジャンルを形成しているのですが、どうも超能力ものには非科学的な印象を持ってしまいます。充分に発達した科学は魔法と見分けがつかない、とは言いますけれど。
そういえば、グールドは超能力ものも書いてましたっけ。『ジャンパー −跳ぶ少年−』がそれ。
デイヴィーは酔った父親に暴力をふるわれ、気がついたらなじみの図書館にいた。なんと、テレポーテーションしていたのだ。デイヴィーは家出し、その特殊能力を生かして新たな人生を始めようとするが……。
テレポーテーションするときには、自己を原子レベルまで分解して再構築することになるのでしょう。物質転送機はSFじゃお馴染みですけど、人間の脳みそがこなすとなると???
やっぱり異世界の方が……