斎藤惇夫(薮内正幸/絵)『冒険者たち』
ガンバはドブネズミ。親友のマンプクと共に、はじめて見る海へとむかった。港では、船ネズミたちの宴会が催されている。ガンバたちも出席し、大いに楽しんだ。そこへ現れた、息もたえだえな島ネズミの忠太。忠太たちが暮らす島が、イタチのノロイ一族の攻撃にさらされているという。島ネズミたちは風前の灯。ガンバは、彼らを助けるために旅たつが……。
実は、子供のころはあんまり好きではありませんでした。だって、ドブネズミだもんねー。代わって好きだったのが
斎藤惇夫(薮内正幸/絵)『グリックの冒険』
グリックは、人に飼われているシマリス。ある日、北の森でのびやかに暮らす野生リスのことを耳にした。それ以来、自由にあこがれるグリック。ついに脱走をはかる。グリックはドブネズミ・ガンバの助けも得て、北へと走る。そうしてたどりついたのは、動物園だった。グリックは雌リスのんのんと共に、さらに北を目指すが……。
当時、シマリスをカップルで飼ってました。それで親近感が湧いていたのかも。それがだんだん『冒険者たち』に傾いていったのはどうしたわけか……。
今回、紹介記事を読んで、その理由が少しだけ分かったような気がします。ガンバは現状に満足しているけれど、あえて冒険の旅にでてしまうのです。別に行かなくってもいいのに。
そして、個性豊かな15匹の仲間たち。この多さが、自分の子供時代には荷が重かったのかもしれません。あるいは、対象年齢より下だったときに読んでいたのか。
今思えば、『冒険者たち』の方がハラハラドキドキで傑作なんですけど。
とこで、ガンバのでてくる物語がもう一冊あります。
斎藤惇夫(薮内正幸/絵)『ガンバとカワウソの冒険』
子供のころはガンバよりグリックが好きだったので、ガンバの続編は読む気になれず、未読のままです。