ときどき、お買い物で後悔することがあります。それも、熟考の末に手に入れたもので。
不思議なことに、衝動買いしたものの方が後悔しにくいようです。多少の覚悟はできている、ということなのか。そして、本を買って後悔することも、あまりありません。
そんな中、20年もたつのに後悔しつづけているのが……
周大荒の『反三国志』
古代中国。漢の国は弱体化し、ついには魏、呉、蜀の三国に分割された。蜀を治める劉備は漢の皇帝の血を引いており、漢の復興を誓う。
通常の、史実より湾曲されているであろう「三国志」を更に湾曲させた作品。劉備の蜀が連勝連勝で、あまりに都合がいい展開に、読み進むにつれてうんざりしてしまうという……。
そういうのが面白い方もいるのでしょうが。
そういえば、後悔したのは『反三国志』でしたが、珍しく最後まで読み切れなかった(途中で挫折した)のは、吉川英治の『三国志』でした。ちょっと当時の自分にはレベルが高かったようでして。
どっちも三国志関連というのは、なんという偶然か。
それはそうと……なぜ今になって20年前のことなのか、といいますと、久しぶりに、買ってしまったのです。なぜ買ってしまったのだろう、と考えてしまう本を。
『ハイラル・ヒストリア 〜ゼルダの伝説 大全〜』ですよ。
任天堂のテレビゲームで、1986年から始まる《ゼルダの伝説》シリーズが、2011年に25周年を迎えました。それを記念して出版されたのが、豪華愛蔵本の『ハイラル・ヒストリア』だった、と。
25年も続いているだけあって、ゲーム内世界の歴史は複雑怪奇。とてもSF的なのです。
ネックになっているのが、シリーズ五作目の「時のオカリナ」。時間を行き来して冒険するため、この物語以降、歴史は3つに分岐します。
どれがどの歴史に属しているのか?
ときどきシリーズの関連性を調べたくなることがあり、手元に資料があると便利かな、と思ったのです。
しかし、なぜ豪華愛蔵本なのか……3100円(+税金)は高すぎるような。手放すことはないと思うものの、ちょっと考えてしまうのでした。