書的独話

 
2018年のひとりごと
01月01日 展望、2018年
01月21日 猫は日記につけられる
02月01日 2017年、ベスト
02月03日 電子書籍の衝撃
02月25日 20周年
06月25日 心の叫び
06月28日 七番目の息子の七番目の息子
06月30日 中間報告、2018年
09月05日 フェルマーの最終定理
09月23日 設定か、展開か
10月02日 あの人はいま
10月21日 事実は小説よりも…
12月02日 昭和辞書史の謎
12月31日 総括、2018年
 

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2018年12月31日
総括、2018年
 

 2018年を振り返ります。
 今年こそは100冊読もう、と思っていた2018年。ぎりぎりでしたが、無事に達成しました! 2007年にぴったり100冊読んだのが最後でしたから、実に11年ぶり。
 当初の計画では、毎月7冊……ということでしたが、早くも2月で下回り、3月は惨敗。ただ、4月以降は順調で、中間報告を書くころには、10冊ずつ読めばいける、と気がついてがんばりました。
 本当は自然体でいくべきなんですけどね。

 懸案だったジャック・ヴァンスの積読本も、購入から7年がたつ『奇跡なす者たち』を読めました。まだ手つかずで3冊残ってますが、こちらは2年前に買ったばかり。2019年に持ち越しします。

 書的独話の書かなさぶりも懸念材料でしたが、月平均1本以上には持ちこめました。コンスタントになっていないのは心残りでしたが。

 では、ここからは、書籍がかかわることを中心に、月毎に2018年を見ていきます。

1月
 まず読んだのが、電子書籍でバーナード・ショーの『ピグマリオン』。舞台や映画になった「マイ・フェア・レディ」の原作です。
 映画「マイ・フェア・レディ」に関連するエピソードについて書的独話に書くつもりで、補強のために読みました。ただ、書的独話にはつなげられず。残念。

2月
 2016年に読みはじめた《シャム猫ココ》シリーズ、ついに読破。最終巻の『猫はひげを自慢する』は正直なところ、高齢作家だから、と諦めの境地でした。この次の作品を出版社が買ってくれなかったの、残念なような、分かるような。

3月
 リストを見ると3冊しか読んでないのですが、翌月の読了本ロバート・A・ハインラインの『ウロボロス・サークル』を延々と読んでました。文量というより、どうも読みづらくて時間がかかってしまいました。

4月
 生活環境が激変しまして、自分のための時間が増えました。と言いたいところだったのですが、変更にともなう雑用が目白押しで、すぐには書物に手が回らず。
 ところで、この月には『ホワイトアウト』以来、17年ぶりの真保裕一を読んでます。今になって名前を間違えていたことに気がつきました。ずっと「まほ」さんだと思ってました。すみません。

5月
 2016年からつづく密かな真田ブームの一環で手に入れてあった、藤沢周平の遺作『漆の実のみのる国』をようやく読書。江戸時代屈指の名君と呼ばれる上杉鷹山の伝記小説。真田とは関係ないです。戦国時代に真田信繁が人質となっていた先が上杉家ってだけです。

6月
 心が荒れた月。あまりに荒れすぎて、4ヶ月ぶりに書的独話を書いてしまったくらい。
 荒れると無性にいい本が読みたくなるので、それはそれでいいんですけど。

7月
 2018年も半年が過ぎて、心機一転。
 毎月10冊ずつこなせば100冊読めるのでは? と思いはじめたころ。自分のための時間をもうちょっと読書に振り分けてもいいんだ、と思いついたころ。

8月
 7年前に予約購入して、読むのがもったいないままに積ん読されていたジャック・ヴァンス『奇跡なす者たち』をついに読んだのがこの月。ついに読んだとはいえ、雑誌に掲載されていたような作品は全部読んでいるので、ほとんど再読なんですけどね。

9月
 サイモン・シンのノンフィクション『フェルマーの最終定理 −−ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで』(09月05日「フェルマーの最終定理」)を読んだことで数学者ものに接したくなった月。
 まずは手っ取り早く、幻想数学短編集である『第四次元の小説』。ただ、時代が古すぎた。そこで、小川洋子の『博士の愛した数式』。名作だけど、本当はニール・スティーヴンスンの『クリプトノミコン』を読みたいところ。こっちの方が数学者マインドにひたりやすいから。いかんせん長いので、泣く泣く見送り。

10月
 どの本のことだったか、これって出来の悪い『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』(リチャード・アダムズ/作)だよね、という書評が心に残ってました。この物語がそういう比較対象として名前があがるの、納得。

11月
 犬っていいな〜と思ったきっかけは、9月に読んだ《名犬チェットと探偵バーニー》のチェットでした。警察犬になりそこなったドジっ子のチェットが愛らしいんです。
 そこで、同じ犬ものとして、ロバート・クレイスの『容疑者』にチャレンジ。こっちのマギーは、すんごく真面目でとっても優秀。より大人向けでした。

12月
 月初の時点で、100冊到達までにあと9冊。
 99冊目になったビクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル[完全版]』は、2017年から読んでいたもの。1年かけてひとつの物語を読むことってあまりないのですが、それだけの価値がありました。
 100冊目には自分へのご褒美で、ニール・スティーヴンスン『クリプトノミコン』を再読。9月に読めなかった数学者もの。もっとも贅沢な贈り物は、時間なのです。 
 6日間あったので大丈夫だろうと思っていたのですが、かなりぎりぎりでした。いろいろ後回しにしてなんとか達成。
 ご褒美はほどほどに。


 

 
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