書的独話

 

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2024年03月20日
ネコひねり問題
 

「ネコひねり問題」とはなにか?

 たいていの猫は高いところから落ちてしまったとき、最初の姿勢にかかわらず足から着地します。
 猫ひねり、猫の宙返り、猫の立ち直り反射、猫のとんぼ返り、キャットツイスト……などと呼ばれてきたそうです。実は、どうやって実現させているのか、正確なことは分かっていません。
 それが「ネコひねり問題」です。

 わが家の猫も、うっかりキャットタワーから落ちたときに足から着地してました。ちゃんとできたものの、高いところから落ちる凡ミスは恥ずかしかったようです。毛繕いして気持ちを落ち着かせてました。
 動物病院で生まれ育ちましたから、自然の厳しさなど知らないはずです。母猫から教えられたこともないと思うんです。でも、本能でできてしまう。
 すごいですね、猫って。

 そんな「ネコひねり問題」について書かれた本を読みました。

グレゴリー・J・グバー
『「ネコひねり問題」を
超一流の科学者たちが全力で考えてみた
「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る』
 
 猫はなぜ高いところから落ちても足から着地できるのか?
 科学者は何百年も昔から、猫の宙返りに心惹かれ、物理、光学、数学、神経科学、ロボティクスなどのアプローチからその驚くべき謎を探究してきた。本書は「ネコひねり問題」を解き明かすとともに、猫をめぐる科学者たちの真摯かつ愉快な研究エピソードの数々を紹介!

(出版社からのコメント)

 書名を聞いたときに思ったのは……

 猫がひねるってだけで1冊もつの?

 実物を目の当たりにして、びっくり仰天。なんと486ページの大ボリュームでした。
 しかも、冒頭が

 正直言って猫はちょっとおかしい。

 多くの猫と暮らしている著者だからこその言葉でしょうね。猫はおかしい。たしかに、その通り。
 どんなことが書かれているのか、各章タイトルをご紹介します。

第1章、「ネコひねり問題」に魅かれた有名物理学者たち
第2章、謎は解明されたか?
第3章、馬の運動
第4章、フィルムにとらえられた猫
第5章、回って回って
第6章、地球を揺るがす猫
第7章、猫の立ち直り反射
第8章、猫、宇宙へ!
第9章、謎を隠しつづける猫
第10章、ロボット猫の進化
第11章、いまだ残る数々の難題
第12章、猫の宙返りと基礎物理学
第13章、科学者と猫

 いったん馬の問題にいったりもしますが、回り回って「ネコひねり問題」につながってきます。
 それにしても、そんなに深遠な謎だったとは、思いもしませんでした。歴史に名前を残すような物理学者までもが、ケンケンガクガクの議論を繰り広げていたとは!

 ちなみに、うさぎもやるそうです。ネコひねり。 


 

 
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