思い起こせば、1998年。
この「あまね書房」がスタートしたとき、HTMLのタグは手書きでした。ちまちま、自分で書いてました。
ブラックな背景に白文字の、ほんとにシンプルなつくりで、それほど大変なことはしていなかったのですが、それでも大変でしたっけ。
その後、ほんのちょっぴりコンテンツが増えたところで導入したのが、Adobe社のPageMill。
タグを書いていると、内容よりむしろタグを書くことが目的のようになってきて「これはいかん」と思ったんだか、ただ楽をしたかったんだか……。
それよりちょっぴり遡ること1996年
こばやし ゆたか
『情熱のAdobe PageMill for Macintosh』
(SOFTBANK BOOKS)
という本が出てまして、参考書として購入。PageMillを使ってペンギンに関するサイトを作りましょう、という、一見するとPageMillの入門書なのですが、他社のソフトの話やら、画像の加工の仕方、小ネタもたくさん載っていて、なかなかいい本でした。
時代は、ダイヤルアップの従量制。1ページ50KB以内で作りましょうね、というのもこの本から学びました。確か。このとき身についたコンパクトにこしらえる習慣は、今でも抜けきれません。
安泰かに思えたPageMillでの製作ですが、肝心のPageMillが2000年8月に販売を終了してしまいます。
実は前兆がありまして……。
1999年にAdobeは、GoLive社を買収して、よりプロユースなGoLiveを手中に収めていたのです。PageMillは、シロウトには使い勝手がよかったのですけど、プロにはだめだったみたいで……。
いろいろ検討した結果PageMillを選んだのに、ほんの数年でソフトの再選択を迫られてしまいました。
GoLiveにアップグレードするか、はたまた、華々しく話題を振りまいていたマクロメディア社のDreamweaverに乗り換えるか。
アップグレードならソフト代は安く抑えられますが、マクロメディアも顧客を取り込もうと、買い替えキャンペーンを展開。アップグレード料金で新規に買えたんですよね、あのころには。
結局、EXPOで両者のデモを拝見して、GoLiveに決めました。Dreamweaverには華がありましたけど、どうもGoLiveの方が堅実に思えたものでした。当時は。
以来、GoLiveを使い続けてきたのですが、なんとなんとAdobeは2005年、マクロメディアを買収してしまいます。案の定、GoLiveは見捨てられてしまいました。
ま、またかAdobe……
GoLiveは、2007年にダウンロード販売のみでリリースされたVer.9で打ち止め。とはいえ、試用版を使ってみたところ、どうもしっくりこなくって、今の今まで、2003年にリリースされたGoLive CS(Ver.7)を使い続けてました。
この7年間、同じGoLiveを使い続けてきたおかげで、それなりに精通できました。一方、PC本体やOSは何度か更新されて、その都度、この古いGoLiveが動くかどうか、ヒヤヒヤし通しでした。
現在は、鍵括弧をキーボードで直打ち入力できないのと、強制終了が多い以外はなんとかなってます。なんとかなってますが、今度、OSをアップグレードしたとき、果たして使えるかどうか……。
ここではたと思い出したのですが、Adobeって、アップグレードは過去主要3バージョンまで、という決まりがあるのです。
GoLive CSは、ギリギリDreamweaverにアップグレードできるのですが、次のバージョンがリリースされたときにどうなるか分かりません。しかも、使用中のAdobePhotoshopがCS3なので、次(CS6)でアップグレードしないとならない。
ふたつ同時期にアップグレードは懐的に厳しいです。さすがに。
そんな事情があったため、突然ですがこの時期に、Dreamweaverに乗り換えることにしました。最初から最後(?)まで、Adobeソフトを使い続けていることになるのですが、思えば随分とまた、遠回りしたものです。
最初からDreamweaverにしておけばよかったなぁ……