『ガダラの豚』中島らも
オカルトめいた、分厚い本でした。重さにめげずに夢中で読んだ記憶が鮮明です。その後、三分割されて文庫になりました。文庫版を購入してありますが、実は、いまだに読んでません。もしかしたら、思考が変わってておもしろがれないかも、と思うと手が出せません。でも、読みたいような……。
『恐竜レッドの生き方』ロバート・T・バッカー
白亜紀の恐竜ラプトル・レッドの1年を追った、ドキュメンタリー・タッチの一冊。
おもしろいんです、これが。おもしろくって、再読もしてます。にもかかわらず「年間ベスト」にも「愛読書」にも入ってないこの不思議。というのも、1年限定なだけに、終わってないんです、この物語。
あれからどうなるんだろう? 気になるなぁ……。
『我が月は緑』今日泊亜蘭
月の「脳髄共和国」の脅迫を受けた地球によって派遣されたチンピラ刑事が冒険を繰り広げる上下巻。
借り読みして、購入を決断したときには絶版扱いになってました。以降、古書店に立ち寄るたびにチェック入れる日々。半ばあきらめかけていたのですが、今年になってついに入手しました! 探索帰還が長いと、喜びもひとしお。
『地球の長い午後』B・W・オールディス
地球が自転をやめてしまったはるか未来の物語。
実は、図書館でわざわざ書庫から出してもらったはじめての本でした。それまで書架で満足していたのですけど。今にして思えば、本屋で普通に買えるのだから、出してもらうまでもなかったな、と。当時は、スペース的な事情で本を買うことが難しかった、と自分に言い訳。
『竜の戦士』アン・マキャフリイ
惑星〈パーン〉に植民した人類の末裔たちの物語。
長くて、しかも終わってないシリーズものは敬遠する傾向があるのですが、にもかかわらず手を出した記念すべき第一号。終わってないのでお薦めしにくいのですが、マキャフリイって、楽しげに書くので、それも含めて楽しめます。
『20世紀SF・3』中村融&山岸真/編
1960年代に発表された選りすぐりの名作を集めたアンソロジー。特集でもとりあげているジャック・ヴァンスを教えてくれた本です。「月の蛾」は時代の代表作ではないんですが。
『重力が衰えるとき』G・A・エフィンジャー
アラブ社会を舞台にした、サイバーパンク系ハードボイルド。
初読時の評価はそれほど高くないのですが、他作家のアラブ社会をとりあげたSFを読んで、エフィンジャーのはおもしろかったな、とようやく気がついた次第です。で、続編の『太陽の炎』と『電脳砂漠』にも手を出しました。