書的独話

 
2017年のひとりごと
01月01日 展望、2017年
01月08日 2016年、ベスト
06月30日 中間報告、2017年
07月12日 後出しの幸い
08月13日 180日の隔壁
09月18日 天国と地獄と煉獄と
10月14日 ときには解説も
12月31日 総括、2017年
 

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2017年12月31日
総括、2017年
 

 2017年を振り返ります。
 毎月7冊ずつ読んで最終的に100冊いけば……と思いながらはじまった2017年でした。
 3月はダメダメでしたけれど6月以降巻き返して、最終的に90冊まで読めました。上半期が終わった時点で30冊も読めてなかったにしては、上出来?
 10月頃には「100冊いくかも」と思いはじめてましたが、さすがにそこまで甘くはありませんでしたね。ただ、興味深い本と出会えたのは喜ばしい限りです。

 書的独話の方は相変わらず。
 いろんな情報をひろいつつ書いてみようと思うと、それなりに手間と時間が必要で、なかなか手が回りませんでした。2016年から持ち越したネタがいくつかあったのですが。

 それでは、書籍がかかわることを中心に、2017年を振り返ります。

1月
 初読書は、ノベライズから。『アナと雪の女王』。
 日本では2014年に公開されたディズニーの大ヒットアニメーション。2016年になってようやく鑑賞しまして、どうにも疑問に思うところがあって読んでみました。
 外国の映画ってときどき、吹き替え版と字幕版で細かいニュアンスが異なることがありますが、そういった雰囲気。文章を読んで、それで意味不明になっていたのか、と氷解しました。
 ノベライズってどうも苦手なのですが、助けられる面もありますよねえ。

2月
 ついに、ついに飯嶋和一の『狗賓童子の島』に着手。超寡作作家の飯嶋和一の本がようやく出た……けれど、あまりのもったいなさに読み始められなくって、けっきょく2年も寝かせてしまいました。
 次の作品を拝めるのは、いったい何年後になるのか。雑誌連載しているので、そちらを読めばいいんですけど。

3月
 読了本なし。
 なぜかというとNintendoSwitchで「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」をしていたから。延々と。
 実は、ゲームが3日にリリースする直前まで、ロラン・ジュヌフォールの『オマル −導きの惑星−』を読んでいました。おもしろい本だけれど、誘惑には勝てなかった〜。(その後、10月になって読み直しました)
 ゲームの評価をするとき、長年「ゼルダの伝説 時のオカリナ」が基準になってました。あれを100とするならば、と。今後は「ブレス オブ ザ ワイルド」が基準になりそうです。

4月
 ゲームも一段落つきまして、リハビリがてらに何か読まねば、と選んだのが、佐伯泰英の《居眠り磐音江戸双紙》シリーズ。3冊読んで1冊分といった雰囲気の、軽い時代もの。
 当月は『白鶴ノ紅』と『意次ノ妄』の2冊のみ。ということは、3分の2冊分。読む習慣が失われてしまうと、取り戻すのは難しいです。

5月
 何年も前から本棚に並べたきりになっていた、パトリシア・A・マキリップの《イルスの竪琴》三部作(『星を帯びし者』『海と炎の娘』『風の竪琴弾き』)ようやく読了。
 前月とうってかわって、読むのに時間のかかる本格的な異世界もの。実際、難しく、でも美しい物語でした。
 この月の読了本はわずかに3冊。でも満足。

6月
 映画「マイ・フェア・レディ」で、オードリー・ヘプバーンのセリフ「6ペンス」が気になってました。
 なぜ6ペンスなんだ?
 その流れで読んでみました。サマセット・モームの『月と六ペンス』。結論からいえば、関係ありませんでした。Wikiによると、「月」は夢を「六ペンス」は現実を意味しているそうです。
 6ペンスについては書的独話で書くつもりです。もうひとつ鑑賞しておきたい映画があって、その後に……。
 この月、2月以来の8冊を読み切ってエンジンがかかってきました。

7月
 人様の書評を読んでいて、「この本よりこっちの方がおもしろい」とあったのでチェックしていたのが、G・ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』。ノーベル賞作家ですよ。
 どの本についての書評だったか忘れてしまいましたが、こっちの方がおもしろい、というのは危険な言葉ですね。

8月
 ついに読み切りました、佐伯泰英 《居眠り磐音江戸双紙》シリーズ。最終巻は『旅立ノ朝』。初巻の『陽炎ノ辻』を読んだのは2015年でしたから、足掛け2年。
 リアルタイムで読んでいた人は、もっとずっと長い時間がかかったんですよねえ。感慨深かったでしょうねぇ。
 シリーズは完結しましたが、実は、主人公の子どもを主人公にした新シリーズが! が! が!

9月
 翻訳家の浅倉久志が好きで、たいして内容を知らないままに名前で買ってしまったロン・グーラート『ゴーストなんかこわくない』。ううむ……。

10月
 年頭に続いて、ノベライズ。当時、話題になったらしいウィリアム・コッツウィンクル『E.T.』。すごかったです。また映画を見たくなりました。映画を確かめたくなりました。ノベライズはこうでなくては。
 この月、薄くて読みやすい本が多かったこともありますが、13冊、読了しました。いっぱい読めました。その分書かねばならないのに溜めてしまって。いけませんねえ。

11月
 もうちょっと古典に親しむべき、とウィリアム・シェイクスピアをたまに読んでますが、今月は『リア王』を。電子書籍版でした。悲劇……というか、自業自得のような。
 解題が長いのに、びっくり。解説本にオマケで本文が載っているような?

12月
 ネビュラ賞受賞ということで期待していたナオミ・ノヴィク 『ドラゴンの塔』読了。
 年初にピーター・ディッキンソン『ザ・ロープメイカー 伝説を継ぐ者』を読んでいたので、そちらと重なってしまいました。どちらも、不思議な森と魔法と戦争なんですよ。
 もうちょっと接する時期が離れていれば違った見方もできたと思うのですが、やはり読書はタイミングですね。
 当月は、それ意外の本はすべてリリアン・J・ブラウン《シャム猫ココ》シリーズから。連続して読むと浸り入れますね。その分、どのエピソードがどの本だったか、分からなくなってきます。反省。


 

 
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