書的独話

 
2025年のひとりごと
01月01日 展望、2025年
01月20日 役割語について
02月05日 事実は小説よりも奇なり
02月20日 2024年、ベスト
03月10日 失われた都市
03月26日 「美女と野獣」と本屋の謎
04月15日 合言葉は【滅亡後】
05月28日 ハッカー事件に思う、記録の大切さ
06月19日 南海の冒険
06月30日 中間報告、2025年
07月29日 失われた都市・Z
08月24日 合言葉は【海賊】
09月02日 『SF超入門』
09月24日 世界最古(?)の古書店
10月26日 日本語の謎
11月03日 連続怪死事件、そしてFBI誕生
11月19日 税金のはなし
12月25日 アドカレは「猫」
12月31日、総括、2025年(準備中)
 

各年のページへ…

 
 
イラスト
 
▲もくじへ
2025年09月02日
『SF超入門』
 

 ずっと勘違いしてました。
 マイクル・クライトンの『ジュラシック・パーク』って、ノベライズだと思ってました。
 ノベライズって、どうも苦手で。よほどのことがないと読む気になれなくて。ずっと、手を出さずにいました。

 原作だったんですね。
 ノベライズではなくて。
 知ったからには善は急げ。早速読みました。

マイクル・クライトン
ジュラシック・パーク

 霧につつまれたコスタリカの孤島で、極秘のうちに建設が進められているアミューズメント・パーク――それが〈ジュラシック・パーク〉、バイオテクノロジーで現代によみがえった恐竜たちがのし歩く、驚異のワンダーランドだ。オープンをひかえ、視察のための顧問団が島に向かって出発した。だがその前途には、人類がいまだかつて経験したことのない恐怖が待ちかまえていた! スピルバーグ大型映画化の夢の恐竜

(上巻/Kindle版、説明文)

 映画を鑑賞したのはずいぶん昔のこと。
 地上波テレビで見たのでしょうから、公開から1年後くらいでしょうか。
 いろいろ忘れているはずですが、
 子どもたち……いたような気がする。
 このシーンは映画で見た……ような気がする。
 などと思いながら読んでました。

 今回、ノベライズではなく原作だと気がついたキッカケは、SF入門書。読んだことがないおもしろそうなSFあるかな、と思って。

冬木糸一
『SF超入門
「これから何が起こるのか」を知るための教養』

 メタバース AI 不死・医療 ジェンダー 地震 感染症 気候変動……この1冊で、未来の全てがわかる!イーロン・マスクのバイアスにとらわれない思考を支える『銀河ヒッチハイクガイド』、最新の話題作『三体』など、古典から現代までベスト53冊を厳選した初のビジネスパーソン向け入門書。

(Kindle版の説明文)

 SFというジャンルは未来予測をするためのものではないけれど、結果的にそうなることが多いもの。
 本書は、10年後の未来を想像するため、先端キーワードを知るため、というだけでなく、時代を超えて読まれるべき良質なSFを多数紹介してくれてます。

 取りあげられているのは、56の本またはシリーズ。
 そのうち読んだことがあったのは、32冊(シリーズ)でした。これから読むつもりのものも多数。
 ときにはオチに触れていることもあります。近々読むつもりで、まっさらな状態で読みたいものについては、今回は飛ばしてしまいました。

『SF超入門』は、三部構成になってます。

1、最新の「テクノロジー」を知る
 仮想空間のこと。人工知能のこと。生物工学のこととかも。
 生物工学のうち、遺伝子工学SFとして『ジュラシック・パーク』が紹介されてました。
 医療や、宇宙開発もあります。

2、必ず起こる「災害」を知る
 地震などの自然災害。感染症など記憶にも新しいもの。気候変動は今まさに起こっていること。そして戦争。
 宇宙でも災害は起こりえます。

3、「人間社会の末路」を知る
 数々のディストピア。
 ジェンダーは、人格はデジタル化できるのか。人間はこの先どうなっていくのか。地球外生命はいるのか。かれらと出逢うことはあるのか。

 内容は、翻訳のフィクションが多め。
 とはいえ、それ一辺倒ではなく、ノンフィクションもありましたし、邦人作家の本も入ってます。

 あまり未来云々と考えずにSFを読んできましたが、こうしてまとめられた紹介書を読むことで、さまざまなSF作家たちが示す未来の姿を改めて知ることができました。  
 ところで、本書のテーマは「これから何がおこるか」ですから、いたって真面目です。
 そんな中、とても不真面目な一冊が紛れ込んでました。

ダグラス・アダムス
銀河ヒッチハイク・ガイド

 銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと"ガイド"―。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作。
(Kindle版・紹介文)

 SFだけど、いわゆるナンセンス系。
 だって、コメディですから。
 楽しく笑って……そういう本がリストアップされているとは思ってもみませんでした。
 言われてみれば、真面目に考えるに値するネタもありました。笑いにくるまれているけれど、実は、とっても深いんです。

 正しい答えを得るには、正しい質問をしなければならない。

 正しい質問を考えるためのガイドブックとして『SF超入門』読み応えがありました。


 

 
■■■ 書房入口 ■ 書房案内 ■ 航本日誌 ■ 書的独話 ■ 宇宙事業 ■■■