実は二冊だけ、ハードカバーを持ってます。一つは、もう随分前に手に入れた、黒柳徹子の『窓ぎわのトットちゃん』。もう一つが、高村薫の『マークスの山』。
高村薫は、文庫化されるときにメチャクチャ手を入れる作家で、ハードカバーを読んで気に入ったとしても、文庫もまったく同じ読後感とは限らない……。で、やむなくハードカバーを買いました。
早川書房のミステリイ・ワールドというレーベルから出ているんですけど、この字組が大好き! ほどよく細かい文字と、きっちりとられた空白がベスト・マッチ。
同じレーベルから、谷甲州の『神々の座を越えて』も出ているのですが、谷甲州を本格的(?)に読むようになったのは、おそらくこの本を手に取ってから。(残念ながら、所有しているのは文庫版ですけど)
逆に、苦手な本もあるんですよねぇ。
苦手なもの、その1、新書。
読書リズムがつかみづらい、とでもいうか。
もしかしたら、出来の悪い本をたてつづけに読んで、それがトラウマになってしまったのかもしれませんね。お薦めいただいた本が新書だと尻込みしてしまいます。好きな作家の本でも、新書だと見送るハメに……。読みたいの、あるんですけどねぇ。
苦手なもの、その2、スカスカの文庫。
やたら文字がでかくて、文字間が開いていて、そのくせ、文章ブロックのまわりは空白が少ない……。ダメダメ。たとえ文字が大きくても、それはデザイン上のことで、字間と行間のバランスが絶妙なら大丈夫なんですけど。そうでないと、読んでてイライラきてしまいます。
苦手なのなんて、ない方がいいんですけどねぇ。挿絵入りの本は気がつけば避けてるし。選択肢の幅がせばまってくることは、分かってるんですけど……。